今日からキミと


         危機[25/25]



 


「先輩たち…このこと大学に知られたくないと思う?」

「…ゲホッ…榛名、てめえ…」

「そう思うんなら、もう今後一切あいつに手出さないで」



それだけ言って、柊は出て行ってしまった。





「ちょっと…柊也、朱美ちゃんに何も言わずに行ちゃうって…あり得ないでしょ」



麗さんが柊の背中を見ながら顔をしかめる。

野田さんは困ったように笑って。





「あいつも馬鹿だな…」



そう呟き、わたしたちに「出ようか」と微笑んだ。





「…立てる?朱美」

「うん…ありがと」



梨恵が差し出してくれた手を握り立ち上がる。

手を伸ばした週間…手首が少しだけ色が変わっていることに気付いた。



こんなに強く押さえつけられて……



みんなが来てくれなかったらどうなっていたんだろう。

服を無理矢理脱がされそうになって、少し肌にも触られて…なんとかそれで済んだけど──



わたしは頭を横に振った。
想像するだけで怖くなる。
もう思い出さないようにしよう。





でも……

柊…
どうして何も言ってくれなかったの…?

怖かった。だからこそ、柊に優しく「大丈夫だ」って微笑んでほしかった。
優しく抱きしめてほしかった。



あんな状況でワガママだって思うけど……でも、そうしてほしかった。





ねえ、柊…
何でさっき、あんなつらそうな顔してたの……?






 



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